Topics

トピックス

2026/01/07 更新

令和7年度 港区連携自治体ワーケーション促進事業を活用した東京都大島町でのワーケーション実施レポート

一般社団法人竹芝エリアマネジメントは、令和7年度「港区連携自治体ワーケーション促進事業補助金」を活用し、2025年12月3日(水)〜5日(金)東京都大島町でワーケーションを実施しました。

本ワーケーションでは、テレワークを活用しながら、現地では大島町や地元事業者の方々とも直接交流し、島しょ地域の自然・産業・暮らしを現地で学び、“竹芝“と”島しょ地域“の今後の連携方法や将来の共創テーマを探る有意義な機会となりました。
また、2025年12月4日(木)〜5日(金)に開催された竹芝Marine-Gateway Minato協議会における島しょ振興の活動「島しょ振興WG in 東京諸島」と一部の行程を連携したことにより、より多くの島しょ地域/竹芝エリアの事業者の皆さまとも接点を持つことができました。同WGの実施報告書は、以下のリンクからご覧いただけます。
島しょ振興WG in 東京諸島+ワーケーション | 竹芝Marine-Gateway Minato協議会

1.本事業の目的
本事業への参加を通じて、竹芝地区と島しょ地域の連携を強化し、双方の経済活動および交流の活性化に資することを目的としました。自治体および現地事業者との交流・マッチングを通じて地域課題を把握し、共同事業の可能性を検討・具体化するとともに、今後に活かせる持続的なネットワークを構築することを目指しました。

2.ワーケーション期間中のスケジュールと実施内容

▲3日間のおおまかなスケジュール

上記スケジュールのうち、3行程を抜粋してご紹介します。

①ワークショップ
過去、竹芝で実施した島しょ地域との連携について振り返りつつ、今後の「竹芝と大島町の連携方法」について検討するワークショップをグループに分かれて実施いたしました。また、各グループの検討内容を、大島町に在住の方にもご参加いただいた交流会の場で共有させていただき、大島町産業課 石川様/大島町役場 観光課 野中様/七島信用組合 杉本様/株式会社TIAM 千葉様ほか、地域の皆さまからご講評・ご助言をいただきました。島目線でのご意見をいただけたことにより、実態や実現可能性が可視化され、検討を一層深めることができました。

▲コワーキングスペース“Izu-Oshima Co-Working Lab WELAGO”にて、「竹芝と大島町の連携方法」についてグループに分かれてディスカッションを実施している様子。

▲各グループの検討案を意見交流会にて発表している様子。

②裏砂漠トレッキング
日本唯一の砂漠「裏砂漠」を、伊豆大島ジオパーク認定ガイド・神田様のご案内でゆったりと歩きました。三原山の噴火で堆積した黒いスコリアが一面を覆い、歩を進めるたび足元から心地よい音が響きます。天候にも恵まれ、三原山方面のカルデラ地形を望みつつ、火山と共生する大島の暮らしや生態系について学ぶことができ、一同、雄大な自然に深い感銘を受けました。また、“日本でここだけ”の景観は、来訪の強い動機になると確信しました。

▲伊豆大島ジオパーク認定ガイド・神田様の説明を聞く様子。

③フィールドワーク
大島で盛んに生産され、高品質で重宝されてきた椿の木炭に、土佐備長炭の技術を掛け合わせた「大島椿備長炭」を生産する東京備長・平井様の作業場を訪問し、選木から炭化、品質管理、流通に至るまでお話を伺いました。手入れが行き届かず飽和した森林資源を選木・炭化して森の更新へとつなげ、その過程で生産と雇用を生み出す——経済(産業の復興)と環境再生の両輪を同時に回す新たな産業モデルの実践に取り組む姿勢に、強い感銘を受けました。こうした物語性と実質を併せ持つプロダクトを、どのように都市部(竹芝)へ届けていくのか。生産者の皆さまと連携した仕組みづくりの必要性を痛感しました。

▲椿の原木から備長炭を生産する東京備長・平井様にお話を伺っている様子。

併せて、特定外来生物「キョン」のジビエ化に挑戦する河原様から、取組みの背景と構想を伺いました。伊豆大島には約1万7千頭といわれるキョンが生息し、明日葉をはじめとする農作物への被害が深刻化しています。従来は防除・駆除が中心で、ジビエとしての活用は衛生・設備・流通・需要の壁が高く、事業化に踏み切る例は多くありませんでした。そうした中で河原さんは、未利用の駆除個体を「資源」として循環させ、被害低減と付加価値創出の両立を目指す前例の少ない挑戦に踏み出しています。島の「余白」を機会と捉える若い視点と行動力、そして観光の本質を「食と暮らし」に見いだす考え方に、私たちも強く刺激を受けました。

▲キョン専門ジビエ屋を営む河原様お話しを伺う様子。

3.まとめ
今回のワーケーションを通じて、裏砂漠のトレッキング、椿備長炭の現場見学、そして地域の皆さまとの対話を重ねる中で、「まず知る」ことの大切さを身をもって実感しました。なかでも、東京諸島の海の玄関口である“竹芝”のエリアマネジメントを担う私たち自身でさえ気づけていなかった島の魅力に多く出会えたことは、大きな収穫であり、とても実りのあるワーケーションとなりました。
この「知る」の体験価値を、今度は私たちから皆さまへお届けしたく、竹芝で既に取り組んでいる島しょ地域との連携活動と連動させながら東京諸島の魅力を知っていただく機会の創出を検討してまいります。発信や体験の場づくり、情報の整備・共有を進め、竹芝と島しょ地域が相互に学び合い、持続的に人・情報・機会が循環する連携を育てていきたいと思っております。